車検案内や点検の入庫促進をSMS(ショートメッセージ)で送るなら、1件ずつ手打ちするより、SMS一括送信ができる仕組みを用意したほうが続きます。このページでは、SMS配信サービス・SMS一括送信システムの選び方を、料金の組み立ての見方、専業サービスと業務システム内蔵型の違い、比較のチェックリスト、よくある失敗の順に、整備工場・自動車販売店の運用の目線で整理します。

実際に送る文面は、自動車業界のSMS例文・テンプレート集と車検案内の例文・テンプレート集にまとめています。

SMSは一斉送信できるのか

スマートフォンの標準のメッセージアプリでも、複数の宛先に同じ文面を送ること自体はできます。ただ、お客様ごとに氏名・車種・満了日を差し替える機能はなく、誰にいつ何を送ったかを顧客台帳に残す仕組みもありません。私物のスマートフォンから送ると、担当者が替わったときに履歴が引き継げないという問題も出ます。月に数十件を超える案内業務を回すには向いていません。

業務でSMSを送るなら、SMS配信サービス(SMS送信サービス、SMS配信システム、SMS配信ツールとも呼ばれます)か、SMS一括送信の機能を持つ業務システムを使います。どちらも、宛先リストの用意、テンプレートの差し込み、予約送信、送信結果の確認といった機能を備えています。

SMS一括送信とは

SMS一括送信とは、顧客リストの複数の携帯電話番号へ、同じ型の文面をまとめて送ることです。業務で使う仕組みでは、お客様ごとに氏名・ナンバー・車種・車検満了日などを差し込み、1人ずつ違う文面にして送れます。整備工場での主な用途は、車検満了の2か月前・1か月前・2週間前の案内、法定点検の案内、予約日前日の確認、休業のお知らせです。2025年4月1日から車検は満了日の2か月前から受けても残りの期間が失われなくなったため、案内の回数を増やす整備工場ほど、手打ちとの作業時間の差が大きくなります。SMSは全角70文字までが1通で、超えると複数通分に数えられる点も、仕組みを選ぶときの前提になります。

SMS配信サービスの料金体系の見方

SMS配信サービスの料金は、初期費用、月額の固定費、1通ごとの従量課金を組み合わせた形が一般的です。金額はサービスや契約の通数で大きく変わるので、ここでは比べ方の順番だけを示します。

  1. 月に何通送るかを先に決める。たとえば車検満了の対象が月80件で、2か月前・1か月前・2週間前の3回送り、原稿が2通分なら、80件×3回×2通で月480通分です。これが分からないまま単価だけ比べても判断できません。
  2. 月額の固定費を想定通数で割る。送る通数が少ないうちは、従量の単価より固定費のほうが1通あたりの実質の費用を左右します。
  3. 原稿の通数を数える。全角70文字を超えると2通分、134文字を超えると3通分です。長い原稿は、単価が上がるのと同じ意味を持ちます。
  4. 解約条件と最低利用期間を確かめる。送らない月がある業務なので、止めやすさも実質の費用に入ります。

「1通あたりいくら」だけを見て選ぶと、月額の固定費を足したら逆転していた、という比べ間違いが起きます。原稿の長さと通数の関係はSMSの文字数と通数の数え方で詳しく解説しています。

専業のSMS配信サービスと業務システム内蔵型の比較

整備工場・自動車販売店がSMSを送る方法は、大きく2通りあります。専業のSMS配信サービスを別に契約する方法と、自動車整備システムや車両販売システムに組み込まれたSMS一括送信の機能を使う方法です。

比べる点専業のSMS配信サービス業務システム内蔵型
宛先リストの用意整備システムからCSVで書き出して取り込む顧客台帳から条件で抽出してそのまま送る
差し込みできる項目取り込んだCSVの列に依存する氏名・ナンバー・車種・満了日などを台帳から差し込む
送信履歴の残り方配信サービス側に残る顧客の履歴として台帳側に残る
機能の幅API連携や大量配信など用途が広い整備・車販の案内業務に絞られる
導入の判断配信サービスの契約だけで始められる整備システムの選定とセットになる

内蔵型が向く整備工場

業務システム内蔵型のSMS一括送信が向くのは、車検・点検の案内を毎月決まった手順で回したい整備工場です。専業のSMS配信サービスは機能の幅が広い一方で、「車検満了日が2か月後の顧客」を抽出するのは整備システム側の仕事になり、整備システムからCSVを書き出して配信サービスに取り込む往復が毎月発生します。この作業が特定の担当者に寄っていると、その人が休んだり辞めたりした月に案内が止まります。内蔵型なら抽出から送信までが同じ画面で終わり、送った履歴も顧客の台帳に残るので、次の電話や見積りにつなげやすくなります。反対に、整備システムを替える予定がない、ほかの業務でもSMSを大量に使うといった場合は、専業サービスのほうが合うこともあります。

SMS一括送信システムの比較チェックリスト

確認することなぜ見るのか
顧客データからの直接抽出CSVの往復がなくなり、毎月の作業時間がそのまま減る
テンプレートの登録と差し込み氏名・ナンバー・車種・満了日が自動で入り、打ち間違いも減る
予約送信営業時間内に確実に届き、深夜や早朝の送信を避けられる
送信結果の確認固定電話や使われていない番号を洗い出し、顧客台帳を整理できる
文字数・通数の表示送る前に何通分になるか分かり、1行削る判断ができる
配信停止(オプトアウト)の管理特定電子メール法への対応。停止の依頼を取りこぼさない
契約形態と解約条件リースの有無、最低利用期間、やめるときの手続き

SMS配信でよくある失敗

1. 販促と事務連絡を混ぜてしまう

「作業が完了しました」というお知らせにクーポンやセールの告知を混ぜると、その時点で広告・宣伝の性格を帯びます。広告・宣伝のためのSMSは特定電子メール法の対象で、送ってよい相手の制限、送信者名や配信停止の受付先などの表示、停止の依頼への対応が必要です(法第3条・第4条)。事務連絡と販促は分けて送ってください。

2. 差出人が分からない文面で送る

警察庁は、携帯電話会社・宅配業者・銀行をかたって偽サイトに誘導するSMSへの注意を呼びかけています。見慣れない番号からのSMSは警戒されるので、店舗名を必ず入れる、短縮URLを使わない、お客様の氏名や車両情報を入れて自分あての連絡だと分かるようにする、の3つを守ります。

3. 原稿が長すぎて通数が膨らむ

時候のあいさつと飾り罫線で本文が140文字になれば、それだけで3通分です。100件に送れば、2通分の原稿より100通分多く数えられます。

4. 一度送って終わりにする

車検の案内は、2か月前・1か月前・2週間前と複数回送って効いてきます。1回の結果で判断せず、回せる仕組みにしてから評価してください。

5. リストを整理しないまま送る

何年も来店していないお客様や、すでに手放された車に送り続けると、届かない通数と苦情のもとが増えます。送る前に対象のリストを見直す手順を決めておきます。

送信者名と配信停止の受付先を入れた例文を2つ置いておきます。

事務連絡の例(作業完了)73文字・2通

〇〇 〇〇様
お預かりしていたお車の作業が完了しました。
本日〇時以降お引き取りいただけます。
〇〇モータース
【連絡先】0120-×××-×××

販促の例(配信停止の受付先つき)110文字・2通

〇〇 〇〇様
冬タイヤの交換予約を受け付けています。
〇月〇日までのご予約で【特典内容】をご用意しています。
〇〇モータース
【連絡先】0120-×××-×××
※配信停止・発信元情報 https://〇〇.jp/sms

導入前に決めておく運用ルール

  • 送信者名の書き方:お客様が分かる店舗名に統一する
  • 送る時間帯:自社の営業時間内に限り、予約送信を使う
  • 同意の取り方と記録:入庫の受付時に「ご案内をSMSでお送りしてもよいですか」と確認し、台帳に残す
  • 配信停止の受け付け方:電話・返信・URLなど受付先を決め、受けたらすぐ台帳に反映する
  • 文面の承認:テンプレートは事前に決め、販促を混ぜる場合は誰が確認するかを決めておく

同意の記録と配信停止の扱いは、特定電子メール法の解説で詳しく紹介しています。

整備システム・整備ソフト DREAM POWER のSMS機能

日本カーネット株式会社の整備システム・整備ソフト DREAM POWERには、業務システム内蔵型のSMS配信機能(オプション)があります。

上のチェックリストに当てはめると、次のようになります。

確認すること整備システム・整備ソフト DREAM POWER の場合
顧客データからの直接抽出車検・点検の案内リストとして抽出した顧客に、そのまま一括送信できる
個別送信と一斉送信基本契約では、照会画面から1人のお客様に送ることも、対象のお客様全員に送ることもできる
はがきとの組み合わせ画面のボタンで車検点検案内ハガキの印刷・発送を専門業者に依頼できる(3つ折り圧着ハガキ)
自動化自動代行の契約では、マスターに条件を登録しておけばSMSとはがきが自動で送られる。自動送信のSMSは1通70文字まで(2021年10月時点の資料)
リストの整理詳細自由検索で長く来店のない顧客を外し、廃車可能性確認でリサイクル料金の預託状況から手放された可能性のある車を確かめられる

宛名リストを別に作らずに済むのが、内蔵型ならではの手間の差です。整備システム・整備ソフト DREAM POWER はサブスクで契約する形です。料金は整備システム・整備ソフト DREAM POWER の案内ページまたは資料請求でご確認ください。

よくある質問

SMS配信サービスと整備システムのSMS機能は、どちらを選べばよいですか?
車検・点検の案内を毎月決まった手順で回したいなら、顧客台帳からそのまま送れる業務システム内蔵型が向いています。整備システムを替える予定がなく、ほかの業務でもSMSを大量に使う場合は、専業の配信サービスも選択肢になります。
料金を比べるときは何を見ればよいですか?
初期費用、月額の固定費、1通ごとの従量課金の合計で比べます。月に送る件数、送る回数、原稿の通数を掛け合わせて月の通数を出してから、見積もりを並べてください。
整備ソフトを選ぶとき、SMS機能はどの程度重視すべきですか?
「整備ソフト おすすめ」「整備ソフト 安い」で探す場合も、見積・請求・整備記録簿といった日常の帳票が自店に合うことが先です。そのうえで、車検の案内を自動化したいならSMSとはがきの案内機能を比べる項目に入れてください。
固定電話の番号にもSMSは送れますか?
SMSは携帯電話の電話番号を宛先にする仕組みです。顧客台帳に固定電話の番号が混ざっている場合は、送信結果を確認して届かなかった番号を洗い出し、電話やはがきに切り替えてください。

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出典・参考資料

記載内容は2026年10月8日時点で公表資料を確認したものです。例文の文字数は改行を1文字として数えた目安です。自社の状況に合わせて書き換えてお使いください。

車検・点検のSMSを、顧客リストからそのまま一斉送信

整備システム・整備ソフト DREAM POWER なら、車検・点検の案内対象として抽出した顧客に、宛名リストを作り直さずSMSを一斉送信できます。車検案内ハガキの発送代行や、配信・発送の自動化にも対応。料金は整備システム・整備ソフト DREAM POWER の案内ページか資料請求でご確認ください。

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